しらべっぱなし帽子

調べっぱなしにしないためのメモ。

読書について考えてみた(1)

はじめに

そもそもこのブログを始めるきっかけは、読書について考えてみたかったから。

親から〔読書=良い事〕と頭ごなしに言われてきたけど、常に疑問があった。

 

  • 読書ってなんぞや?
  • 読書って必要なん?

 

大人になった今、読書は割と好きな方ではあるのですが、今一度読書と向き合って、最終的には「読書学」という学問領域にしていきたい!

その第一歩として、今回「読書」に関する本を読み漁り、このブログを通して先人たちの考え方を蓄積・整理・発信していきたい。

 

今回はその第1回。

読んだ本

前置きが非常に長くなってしまいましたが、今回読んだ本はショーペンハウアー著の「読書について」(訳者:佐久間政一)。

読書について 哲学文庫

読書について 哲学文庫

 

【概要】

ドイツの哲学者ショーペンハウアーのエッセー集『パレルガ・ウント・パラリポメナ』から、読書についてのアフォリズムが綴られた1冊。

もはや答えが書いてありそうなタイトルですが。。

 アフォリズム・・・短いぴりっとした表現で、人生・社会・文化等に関する見解を表したもの

 

要約

読書についての彼の主張は以下の通り。

  • 読書は自己の思索の代用品
  • 読書は自己の思索が停止したときにすべき

まず彼は読書を批判的に捉えているようです。

「読書」との対比として「自己思考」をあげており、読書なんかより自分で思考することを優先しろ彼は何度も主張しています。彼いわく、“大量の情報量を単に流し込むよりも、自ら熟考・咀嚼した少量の情報のほうがよっぽど価値が高いから“だと。

 

また、彼は読書を完全に否定しているわけではなく、自己の思考が停止=行き詰まったときには必要であるとしています。ただ、単に読むのではなく、その後しっかり考察(アウトプット等)を行わないとその価値はすぐに消えてしまうと警告しています。

 

読んだ感想

まず読書を批判的な視点から捉えていることが驚き。こういう類いの本は、おおよそ読書を肯定的に捉えていることが前提だと勝手に思っていた。

 

彼の主張は読んでいてとても新鮮でした。アウトプットの重要性は言わずもがなですが、どうしても時間のせいにして、読んだ量だけに満足してた自分が恥ずかしい。。今後はもう少し情報と向き合う時間を増やして、しっかり身になるようにしていきたいと再確認させられた1冊でした。 

なお、翻訳者は異なりますが今回取り上げられた本はKindle Unlimitedの会員なら無料で読めます。

読書について (光文社古典新訳文庫)

読書について (光文社古典新訳文庫)